計画通りじゃなくても大丈夫。感謝ノートでモチベーションを維持する方法
受験勉強、計画通りに進んでいますか
大学受験に向けて日々懸命に勉強していることと思います。立てた計画通りに順調に進んでいる時もあれば、なかなか思うように進まず、焦りや不安を感じてしまうこともあるかもしれません。特に、周りの友達が先に進んでいるように見えたり、模試の結果が期待通りでなかったりすると、モチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。
計画通りに進まない時に、「自分はダメだ」「もう間に合わないかもしれない」と自分を責めてしまう気持ちも理解できます。しかし、受験勉強は長期戦です。常に完璧に進むことの方が稀かもしれません。大切なのは、計画が遅れてしまった時でも、そこで立ち止まらず、再び前を向いて進み続けることです。
この記事では、計画通りに進まない時でもモチベーションを維持し、前向きな気持ちを保つための方法として、「感謝の記録」がどのように役立つのかをご紹介します。
計画が遅れた時に感謝の記録が役立つ理由
なぜ感謝の記録が、計画遅れによるモチベーションの低下に効果的なのでしょうか。そこにはいくつかの理由があります。
ネガティブな思考からポジティブな側面に目を向ける
計画通りに進まなかった時、私たちの心は「できていないこと」「足りないこと」に焦点を当てがちです。これが自己否定や不安につながります。感謝の記録は、意識を強制的に「できていること」「持っているもの」「恵まれていること」へとシフトさせる力を持っています。例えば、計画の全ては終わらなかったとしても、「この参考書のこの章だけは終えられた」「今日は〇時間勉強できた」「集中できる時間があった」など、小さな「できたこと」や、勉強に取り組める環境そのものに感謝する視点を持つことができます。
自己肯定感を高める
計画が遅れると、「自分は能力がない」「努力が足りない」と感じて自己肯定感が下がることがあります。感謝の記録は、自分自身や、自分を取り巻く環境の良い面に光を当てます。「今日も健康で勉強に取り組めた」「家族が応援してくれた」「友達と励まし合えた」といった感謝は、自分一人ではないという安心感や、自分が多くのものを持っているという豊かな感覚をもたらし、下がった自己肯定感をそっと引き上げてくれます。
完璧主義を手放すきっかけになる
受験生の中には、完璧主義で、少しでも計画から外れると全てがダメになったように感じてしまう人がいます。感謝の記録は、「計画通り完璧に進めること」だけが価値なのではなく、「今の状況の中でできることを精一杯やったこと」「その努力ができたこと」にも価値があることに気づかせてくれます。完璧ではなくても、努力できた自分、前に進もうとしている自分に感謝することで、肩の力が抜け、再び一歩を踏み出す勇気につながります。
短時間でできる感謝の記録の具体的なやり方
計画が遅れて焦っている時に、時間をかけて日記を書くのは難しいかもしれません。感謝の記録は、短時間で手軽に実践できます。
1. 書くものを用意する
専用のノートや手帳、スマートフォンのメモアプリなど、自分が一番手軽に使えるものを用意します。特別なものである必要はありません。
2. 短時間で書き出す習慣をつける
一日の終わり、または勉強の合間など、時間を決めて数分だけ時間を取ります。タイマーをセットしても良いでしょう。「今日の感謝を3つ書く」など、数を決めてしまうと取り組みやすくなります。
3. 具体的に何に感謝するか
計画が遅れた日であれば、特に「できたこと」「頑張ったこと」に焦点を当ててみましょう。 * 今日勉強できた時間 * 理解が深まった部分 * 解けるようになった問題 * 集中できた時間 * 勉強する環境(静かな場所、温かい部屋など) * 支えてくれる家族や友人 * 美味しい食事 * 健康な体 * 少しでも休めた時間
完璧にこなせなかった計画全体ではなく、その日の「点」や「線」に注目し、感謝の気持ちを言葉にしてみてください。箇条書きでも構いません。
例: * 数学の苦手な問題に少しだけ取り組めたことに感謝 * 疲れていたけど〇時間勉強できたことに感謝 * 温かいお風呂に入ってリラックスできたことに感謝 * お母さんが美味しいご飯を作ってくれたことに感謝
このように、大きなことから小さなことまで、どんなことでも構いません。計画の遅れで落ち込んでいる時こそ、「でも、これだけはできた」「こんな良いこともあった」という視点を持つことが重要です。
受験生のリアルな声:感謝の記録で変わったこと
実際に感謝の記録を実践している受験生は、どのように感じているのでしょうか。いくつかの体験談をご紹介します。
- Aさん(高3女子): 「計画通りに進まないとすぐに落ち込んで、次の日もやる気がなくなっていました。感謝ノートを勧められて始めてみたら、計画通りにいかなかった日でも『今日はこの単語を100個覚えたな』とか『苦手な長文に挑戦できたな』とか、できたことだけに目を向けられるようになりました。完璧じゃなくても、ちゃんと前に進めてるんだと思えるようになって、気持ちが楽になりました。」
- Bさん(高3男子): 「毎日やろうと思ってた勉強ができなかった時に、『あーあ』って諦めそうになることがよくありました。感謝ノートに『今日も布団で寝られた』とか『友達とちょっと話して元気が出た』とか、勉強と直接関係ないことでも良いから書くようにしたら、自分が持ってるものに気づけて、もうちょっと頑張ってみようかなって思えるようになりました。勉強のモチベーションを直接上げるわけじゃないけど、心が安定する感じでした。」
- Cさん(高3女子): 「周りの友達と比べて、自分は遅れているって感じて焦っていました。でも、感謝ノートに『今日は集中してこの問題集を終えられた』とか『先生に質問して疑問が解決した』とか、自分の小さな進歩を書くようにしたら、他の人じゃなくて自分自身の成長に目を向けられるようになりました。計画の遅れは変わらないけど、焦る気持ちは少し減って、自分のペースで頑張ろうって思えました。」
これらの体験談からもわかるように、感謝の記録は、計画通りに進まないという状況そのものを変える魔法ではありません。しかし、その状況に対する自分の受け止め方、感じ方を変える力を持っています。
感謝の記録を、計画通りにいかない時の味方に
受験勉強において、計画は確かに大切です。しかし、計画通りにいかないことを必要以上に責めたり、そこで立ち止まってしまったりすることは、もっと避けるべきことです。
感謝の記録は、計画が遅れてしまった時でも、あなたが努力していること、多くのものに支えられていること、そして何よりも、前に進もうとしている自分自身の価値に気づかせてくれる powerful なツールです。
もし今、計画通りにいかないことで焦りや不安を感じているのであれば、ほんの数分で良いので、今日の感謝を書き出してみてください。完璧を目指すのではなく、「今日の小さな良いこと」に目を向ける習慣が、きっとあなたの受験勉強を支えてくれるはずです。感謝の記録を味方につけて、最後まで諦めずに、夢を掴み取りましょう。