勉強が進まない自分を責めないで。感謝の記録で次の１歩を踏み出す方法
受験勉強、計画通りに進まない日があっても自分を責めないで
大学受験に向けた勉強は、長期戦です。毎日決めた計画通りに完璧に進められたら理想的ですが、現実にはそう簡単にはいかない日も多いのではないでしょうか。思ったより時間がかかってしまったり、急な用事が入ったり、疲れて集中できなかったり...。
計画通りに進まなかった時、多くの人が「自分はなんてダメなんだろう」と自分を責めてしまうことがあります。特に周りの友達が順調そうに見えたり、目標との距離を感じたりすると、その気持ちはさらに強くなるかもしれません。しかし、自分を責めることは、モチベーションを下げ、さらに勉強から遠ざけてしまう可能性があります。
この記事では、計画通りに進まなかった日でも自分を責めずに、感謝の記録を活用して前向きに次の１歩を踏み出す方法をご紹介します。感謝の記録は、どんな状況でも頑張っている自分を認め、応援するための強力なツールになります。
なぜ計画通りに進まないと自分を責めてしまうのか
私たちは目標を設定すると、「こうあるべきだ」という理想の自分を描きがちです。そして、その理想と現実のギャップが大きいと感じた時に、自分自身の能力や努力不足を原因だと考えてしまい、落ち込んだり、自分を責めたりします。
完璧主義の傾向がある人ほど、計画通りに進まなかったことに対して強い罪悪感を感じやすいと言われています。また、「これだけやらないと間に合わない」という焦りが、自分への厳しさにつながることもあります。
しかし、人生も受験勉強も、常に直線的に順調に進むわけではありません。計画通りに進まない日があるのは、決して特別なことではなく、多くの人が経験することです。重要なのは、その時にどう考え、どう行動するかです。
自分を責めることが勉強に与える影響
自分を責めることは、短期的に「次は頑張ろう」という気持ちにつながることもありますが、多くの場合、長期的なモチベーションの維持には繋がりません。
- モチベーションの低下: 自分を否定的な言葉で評価し続けると、「どうせ自分にはできない」という無力感につながり、勉強への意欲が失われていきます。
- 行動の停止: 失敗を恐れるあまり、新しいことに挑戦できなくなったり、苦手な分野から目を背けたりすることが増えます。
- 精神的な疲労: 常に自分を批判している状態は、心に大きな負担をかけ、不安やストレスを増大させます。
このような状態では、効果的な勉強を続けることは難しくなります。では、どうすれば自分を責める気持ちを和らげ、前向きな気持ちで勉強を続けられるのでしょうか。
感謝の記録が「自分を責めない心」を育む理由
ここで感謝の記録が役立ちます。感謝の記録は、単に「ありがとう」と思うことを書き出すだけでなく、私たちのものの見方や心の状態にポジティブな変化をもたらすことが多くの研究で示されています。
- できたことに目を向けられる: 計画通りに進まなかった日でも、感謝の記録をつける習慣があると、「全く何もできなかったわけではない」ことに気づきやすくなります。今日の小さな達成や、頑張った過程に自然と目が向くようになります。
- 状況を客観的に捉えられる: 感情的になっている時は、物事を否定的に捉えがちです。感謝の記録を書くために少し立ち止まり、具体的に「ありがたいこと」や「良かったこと」を探すプロセスは、冷静に状況を把握し、過度に自分を責める思考から距離を置く手助けとなります。
- 自己肯定感が高まる: 感謝の対象を自分自身や、自分を支えてくれる周囲の人々に向けることで、「自分は価値のある存在だ」「一人じゃない」と感じる機会が増えます。これは、困難な状況でも自分自身を肯定的に捉え、立ち直る力（レジリエンス）を高めることにつながります。
計画通りにいかない日のための感謝の記録の具体的なやり方
計画通りに進まなかったと感じる日こそ、感謝の記録を試してみてください。短い時間で、手軽に始めることができます。
1. 「今日できたこと」を具体的に書く 計画通りに進まなくても、今日の勉強で少しでもできたこと、取り組んだことを具体的に書き出します。 * 例: 「苦手な数学の問題集を1ページだけ進めた」「英単語を10個覚えた」「机に向かう時間は確保できた」「疲れていたけど、諦めずに参考書を開いた」
できたことの大小は問いません。たとえ目標の半分も進まなかったとしても、少しでも行動できた自分を認めます。
2. 「今日あった良かったこと・ありがたいこと」を探して書く 勉強以外のことで、今日あったポジティブな出来事や、感謝できることを探してみます。 * 例: 「家族が美味しい夕食を作ってくれた」「友達と少し話して気分転換できた」「好きな音楽を聴く時間があった」「天気が良かった」「静かな環境で勉強できた瞬間があった」
日常生活の中にある小さな幸せや、周囲からのサポートに気づくことで、心が温かくなり、前向きな気持ちを取り戻しやすくなります。
3. 「これからできること」「明日に繋がる発見」を書く 計画通りに進まなかった原因を責めるのではなく、そこから学べることや、明日に繋げるための改善点などを考えます。 * 例: 「今日は集中力が続かなかったから、明日はタイマーを使って短い休憩を挟んでみよう」「この分野は理解が足りないから、明日は解説をじっくり読もう」「今日は休憩が少なかったから、明日はリフレッシュの時間をちゃんと取ろう」
自分を責めるのではなく、次にどうすれば良いかを考える建設的な姿勢が生まれます。
これらの項目を、ノートに箇条書きで書き出したり、スマートフォンのメモ機能に入力したりするだけで十分です。5分程度の短い時間でも効果があります。
他の受験生の体験談
感謝の記録を実践している受験生の中には、計画通りに進まなかった時の落ち込みが軽減されたという声が多くあります。
ある先輩は、「以前は計画通りにいかないと一日中引きずって、次の日もやる気が出ませんでした。でも、寝る前にその日できたことや感謝できることを書くようになってから、『まあ、今日はこれだけできたからOK』と思えるようになり、次の日も気持ちを切り替えてスタートできるようになりました」と話していました。
また別の先輩は、「どうしても自分を責めてしまう性格だったけど、感謝ノートに周りの人に助けてもらったことを書くうちに、『自分は一人じゃないんだ』と感じるようになり、少しくらい失敗しても大丈夫だと思えるようになった」と語っています。
これらの体験談からもわかるように、感謝の記録は、完璧ではない自分を受け入れ、周囲との繋がりを感じながら、前向きに努力を続けるための支えとなります。
まとめ
大学受験という大きな目標に向かう中で、計画通りに進まない日や、思うように成果が出ないことは必ずあります。そのような時に自分を厳しく責めることは、あなたの心とモチベーションを疲弊させてしまいます。
感謝の記録は、「できなかったこと」ではなく「できたこと」や「恵まれていること」に意識を向けさせてくれます。計画通りに進まなかった日でも、今日という一日の小さな良い点や、頑張った自分自身の存在に感謝の目を向けてみてください。
数分間の感謝の記録が、自分を責めるループから抜け出し、前向きな気持ちで再び勉強に向き合うための大きな力になるはずです。完璧を目指すのではなく、どんな自分でも受け入れ、感謝の気持ちと共に着実に歩みを進めていきましょう。感謝の記録が、あなたの受験勉強を乗り切る心の支えとなることを願っています。