モチベーションが高い日こそ感謝ノート。受験を乗り切るエネルギーを蓄える方法
受験勉強の波と、良い状態の捉え方
大学受験という長い道のりでは、日によってモチベーションに波があることは自然なことです。やる気に満ち溢れている日もあれば、なぜか集中できない、前に進んでいる気がしない日もあるでしょう。
多くの受験生は、モチベーションが下がった時にどうすればいいか、不安な気持ちをどう乗り越えるかに意識を向けがちです。それはもちろん大切なことですが、実はモチベーションが高い日、勉強が順調に進んでいると感じられる日こそ、感謝の記録をつけることが非常に効果的であることをご存知でしょうか。
良い状態の時に感謝を記録することは、単にその日の気分を良くするだけでなく、今後の受験勉強を乗り切るための強力なエネルギー源を蓄えることにつながります。
モチベーションが高い日に感謝を記録する理由
なぜ、わざわざ調子の良い時に感謝ノートを書く必要があるのでしょうか。そこには、いくつかの心理的なメカニズムが関係しています。
- ポジティブな状態の強化: 集中できた、難しい問題が解けた、新しい知識を吸収できたなど、ポジティブな出来事や感情に意識的に目を向け、言語化することで、その良い状態を脳に強く記憶させることができます。これは、単に漠然と「今日は調子が良いな」と思うよりも、はるかに強力に自己肯定感や達成感を高める効果があります。
- 将来の自分へのエール: モチベーションが高い時に書いた感謝の記録は、将来モチベーションが下がったり、困難に直面したりした時の自分にとって、かけがえのない支えとなります。「あの時、自分はこんなに集中できていた」「こんな小さなことでも感謝できた」といった過去の記録は、「また頑張れるはずだ」という自信や希望を与えてくれます。
- 成功パターンの発見: 集中できた時や成果が出た時に、何に感謝できたのか、どんな状況だったのかを記録しておくと、自分がどのような環境や心の状態の時に最高のパフォーマンスを発揮できるのか、そのパターンに気づくヒントが得られます。
具体的に何を、どう記録するのか
モチベーションが高い日の感謝ノートは、決して時間をかける必要はありません。数分でできる手軽さが大切です。
記録する内容の例:
- 今日の勉強で、スムーズに理解できたこと、解けた問題
- 集中力が持続した時間や、その時に意識していたこと
- 「わかった!」という小さなひらめきや喜び
- 使っている教材や参考書の分かりやすさ
- 勉強場所の環境が快適だったこと
- 応援してくれる家族や友人への感謝
- 体調が良いこと、眠くならなかったこと
- 頑張っている自分自身への肯定的な言葉
記録の仕方:
- 形式は自由: 専用のノートである必要はありません。スマートフォンのメモアプリ、勉強用の手帳の余白、使っていないノートなど、すぐに手に取れるものが最適です。
- 箇条書きでOK: 長文である必要はありません。「〇〇の問題が解けた、嬉しい」「集中できた」「参考書ありがとう」のように、箇条書きや単語、短いフレーズで十分です。
- 時間や場所を決める: 勉強の休憩時間、寝る前、通学時間など、日々のルーティンの中で短い時間を決めてしまうと習慣化しやすくなります。例えば、夜寝る前にベッドの中でスマホのメモに3つだけ書く、といった形です。
他の受験生の体験談
実際にモチベーションが高い時に感謝の記録を始めた受験生からは、以下のような声が聞かれます。
「集中できた日に『今日はこんなにできた!参考書のおかげ!』って書くようにしたら、その達成感が長続きするようになった気がします。次の日もまた頑張ろうって思えました。」
「どうしてもやる気が出ない日があったんですけど、過去の感謝ノートを見返したら『あの時、私すごい集中できてたな』って思い出して。その時の気持ちを少しでも取り戻そうって思えて、机に向かうきっかけになりました。」
「勉強が計画通りにいかなくて落ち込んだ時、良い時に書いていた『理解できたことリスト』みたいなのを見たら、着実に前に進んでる部分もあるんだって気づけて、自分を責めすぎるのをやめられました。」
これらの体験談からもわかるように、良い状態での記録は、未来の自分を助ける具体的なツールになるのです。
感謝の記録を「エネルギー源」として活用する
感謝の記録は、書くだけでなく、見返すことで真価を発揮します。
- 落ち込んだ時に見返す: モチベーションが下がったり、結果が出ずに自信をなくしたりした時に、過去の「うまくいった記録」「感謝できたことリスト」を見返してみてください。自分がかつて良い状態だったこと、乗り越えてきた小さな壁、感謝できることがたくさんあった事実に気づき、前向きな気持ちを取り戻すきっかけになります。
- 自分の成長を実感する: 定期的に見返すと、以前は難しく感じたことが今はできている、前に感謝していた内容が変化しているなど、自身の成長を客観的に感じることができます。これは、自己肯定感を高め、「努力は無駄じゃない」と実感するために非常に有効です。
- 行動のヒントを得る: 集中できた時にどんなことを記録していたかを見返すと、当時の自分の行動や思考にヒントがあるかもしれません。それを今の勉強に取り入れてみることで、再び良い流れを作れる可能性があります。
まとめ
受験勉強において、モチベーションが高い日や順調な時を過ごせることは、当たり前のことではありません。そのような貴重な瞬間を意識的に捉え、感謝の記録として残すことは、将来の困難を乗り越えるための「心の貯金」をするようなものです。
短時間で手軽に始められる感謝の記録は、あなたの受験勉強を精神的にサポートし、最後まで粘り強く頑張り抜くためのエネルギーを与えてくれるでしょう。ぜひ今日から、良い状態の自分に目を向け、感謝を記録する習慣を取り入れてみてください。