毎日感謝ノートでモチベーションUP 受験生が続けるコツ
受験勉強の毎日、モチベーションを維持するのは容易なことではありません。時には計画通りに進まなかったり、周りの友人と比較して焦りを感じたりすることもあるでしょう。そんな中で、「感謝の記録」が良いという話を聞いて始めてみたものの、なかなか毎日続けられないと感じている方もいるかもしれません。
感謝の記録は、確かに気分を前向きにしたり、日々の小さな良いことに気づかせてくれたりする効果が期待できます。しかし、それを習慣として定着させ、受験期の大きな支えにするためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、受験生が感謝の記録を毎日続け、モチベーション向上に繋げるための具体的なコツと、継続によって得られる効果についてお話しします。
なぜ感謝の記録は「続けること」が大切なのか
感謝の記録は、一度書くだけでも一時的な効果はあるかもしれません。しかし、その効果を最大限に引き出し、受験勉強という長丁場を乗り切る力にするためには、継続することが重要です。
毎日続けることで、脳は自然とポジティブな側面に目を向けやすくなります。これは、私たちの脳が繰り返し経験したことを学習し、パターンとして認識する性質を持っているためです。毎日感謝できることを見つける習慣ができると、困難な状況の中でも良い点や学ぶべき点を見つけやすくなり、粘り強く勉強に取り組む精神力が養われます。
また、記録を続けることで、過去の自分を振り返ることができます。勉強が進まなかった日でも、感謝の記録を見ることで、誰かに支えられたことや、小さな一歩でも前に進んだことを再認識でき、落ち込んだ気持ちを切り替えるきっかけになります。
受験生が感謝の記録を毎日続けるための具体的なコツ
では、どうすれば感謝の記録を毎日無理なく続けることができるのでしょうか。受験勉強で忙しい毎日でも実践できる、いくつかの具体的なコツをご紹介します。
1. 完璧を目指さない
毎日書くこと自体が目標ではありません。書く内容の質にこだわりすぎず、まずは「何か一つでも感謝できることを見つけて書き出す」というハードルを低く設定してみてください。今日食べた美味しいもの、友達とのちょっとした会話、理解できた問題一つでも構いません。箇条書きでも、単語だけでも十分です。
2. 書くタイミングを決める
「いつ書くか」をあらかじめ決めておくと、習慣化しやすくなります。例えば、「寝る前にベッドに入る直前」「勉強の休憩時間の最後5分」「朝起きてすぐ」など、自分の生活リズムに合った時間帯を選びましょう。毎日同じ時間に書くことで、脳が「この時間は感謝のことを考える時間だ」と認識しやすくなります。
3. ツールにこだわらない
立派なノートやペンを用意する必要はありません。使い慣れたスマートフォンのメモアプリ、手帳の余白、勉強机の片隅にあるメモ用紙など、すぐに手に取れるもので始めましょう。重要なのは「書く」という行為そのものです。
4. 書けなかった日があっても気にしない
毎日続けようと意気込んでも、どうしても書けない日があるかもしれません。そんな時でも自分を責めないでください。書けなかった日があったとしても、「明日また書けば良い」と気持ちを切り替えましょう。大切なのは、途中で完全にやめてしまわないことです。書けなかった数日後にまた書き始めることができれば、それは素晴らしいことです。
5. 「〇〇してくれてありがとう」と具体的に書く
抽象的な「ありがとう」だけでなく、「〇〇さんが参考書を貸してくれて助かった、ありがとう」「今日の数学の授業が分かりやすくて理解できた、ありがとう」のように、誰に、何に、なぜ感謝しているのかを具体的に書くと、より感情が伴い、心に残りやすくなります。
6. 感謝の記録を勉強のご褒美にする
勉強のタスクを一つ終えたら、その達成感と共に感謝の記録を書く時間を設けるなど、感謝の記録をポジティブな活動と結びつけることも有効です。「この問題集のこの章を終わらせたら、今日の感謝を書こう」のように、勉強の区切りと連動させてみましょう。
継続することで得られる受験生にとってのメリット
感謝の記録を毎日続けることで、受験勉強において以下のようなメリットが期待できます。
- モチベーションの安定: 日々の小さな成功やポジティブな側面に目を向けることで、やる気の波を穏やかにし、前向きな気持ちを維持しやすくなります。
- 不安や焦りの軽減: 周囲との比較ではなく、自分自身の成長や、周囲からのサポートに気づくことで、不必要な不安や焦りを和らげることができます。
- 自己肯定感の向上: 感謝できることを見つける過程で、自分自身の良い面や、自分が置かれている恵まれた状況（支えてくれる人がいる、学ぶ環境があるなど）に気づき、自己肯定感を高めることができます。
- 集中力の向上: ポジティブな精神状態は、集中力を高めることにも繋がります。感謝の記録によって気分が安定すれば、目の前の勉強により集中して取り組むことができるでしょう。
- 問題解決能力の向上: ポジティブな視点を持つことは、困難な問題に直面したときに、解決策を見つけやすくすることにも繋がります。
他の受験生のリアルな体験談
実際に感謝の記録を毎日続けた受験生からは、以下のような声が聞かれます。
「最初は面倒だと思ったけど、寝る前に一つだけ『今日良かったこと』を書くようにしたら、意外と毎日続けられました。特に模試の結果が悪くて落ち込んだ日でも、感謝ノートを見返すと、『それでも頑張れた自分がいる』とか、『友達が励ましてくれたな』とか思い出して、また頑張ろうって思えました。」（高校3年生 Aさん）
「完璧に書こうとしすぎて、最初の数日で挫折しかけました。でも、『一行でもいい』と聞いて、スマホのメモに本当に短く書き始めたんです。『英単語50個覚えられた』とか、『お母さんが美味しいご飯作ってくれた』とか。そうしたら、書くのが苦にならなくなって、毎日続けるうちに、自分って意外と周りの人に支えられてるんだなって強く感じられるようになって、勉強の孤独感が減りました。」（高校3年生 Bさん）
これらの体験談からもわかるように、完璧を目指さず、自分に合った方法で「続けること」そのものが、受験期の精神的な支えとなり、モチベーション維持に繋がる大切なステップなのです。
まとめ
受験勉強は、体力も精神力も使う大変な道のりです。感謝の記録を毎日続けることは、その道のりを乗り越えるための一つの有効な手段となり得ます。
完璧に書くことや、素晴らしい内容を書くことにこだわる必要はありません。毎日、たとえ一行でも、小さな感謝を見つけて書き出す習慣をつけることから始めてみてください。寝る前や休憩時間など、決まった時間に手軽なツールで実践することで、きっと毎日続けることができるはずです。
感謝の記録を継続することで得られるポジティブな心の変化は、受験勉強への取り組み方そのものを良い方向へと変えてくれるでしょう。今日から、あなたにとって無理のない形で、感謝の記録を毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。その小さな一歩が、きっとあなたの夢を掴む力になるはずです。