感謝の記録が「やる気」を行動に変える。受験勉強に活かす実践法
受験勉強。「やる気」を「行動」に変える難しさ
大学受験に向けた勉強、お疲れ様です。計画を立てて「今日こそは頑張るぞ」と気合いを入れても、なかなか机に向かえなかったり、予定通りに進まなかったりすることはありませんか。
「やる気はあるのに、なぜか行動できない」 「周りの友達はもっと進んでいるのに、自分は...」
そう感じて、焦りや不安を抱えているかもしれません。受験勉強は、知識を詰め込むだけでなく、日々の行動を積み重ねることが何よりも重要です。しかし、その行動を継続するには、強い意志や高いモチベーションが必要だと感じて、さらにプレッシャーになってしまうこともあります。
この記事では、感謝の記録が、単なる気休めではなく、あなたの「やる気」を具体的な「行動」に繋げる強力なツールになり得る理由と、その具体的な実践方法をご紹介します。
なぜ感謝の記録が行動を後押しするのか
感謝の記録、と聞くと、気分を良くするためのもの、というイメージを持つかもしれません。もちろん、それも感謝の記録の効果の一つです。しかし、感謝の記録は、あなたの勉強行動を促進する心理的なメカニズムを持っています。
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ポジティブ感情のエネルギー化 感謝することで生まれるポジティブな感情は、あなたの心にエネルギーを与えます。このエネルギーは、ネガティブな感情によって滞っていた行動をスムーズにする手助けとなります。「勉強しなきゃ」という義務感だけでなく、「頑張りたい」という前向きな気持ちが行動の原動力になるのです。
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自己肯定感と自己効力感の向上 小さなことでも感謝できる自分、そして感謝の対象(周りの支えや自分の成長)を認識することで、自己肯定感が高まります。さらに、「これだけできた」「こんなサポートがある」と認識することは、「自分にはできるかもしれない」「努力すれば報われる」という自己効力感に繋がります。この「できる」という感覚が、次の行動への一歩を踏み出す勇気を与えてくれます。
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目標と行動の明確化 感謝の対象を具体的に書き出す過程で、自分が置かれている状況や、何のために頑張っているのかを再確認できます。例えば、「友達が問題集を貸してくれたおかげで、この分野の理解が進んだ」と書けば、友達への感謝と共に、「貸してもらった問題集をしっかり解き終える」という次の行動目標が自然と浮かび上がってきます。感謝の記録は、単なる振り返りではなく、未来への行動計画を立てるきっかけにもなり得るのです。
感謝の記録を「行動促進ツール」として使う実践法
では、具体的にどのように感謝の記録を勉強行動に繋げていけば良いのでしょうか。特別な準備は必要ありません。いつもの感謝の記録に、少しだけ工夫を加えてみましょう。
ステップ1:今日の感謝を見つける
まずは、今日あった良いこと、感謝したいことを3〜5つ書き出します。 * 難しかった問題が解けるようになった * 集中して30分勉強できた * 苦手な数学の課題を一つ終わらせた * 家族が温かいご飯を用意してくれた * 友達が励ましのメッセージをくれた * 参考書の解説が分かりやすかった
など、大小問わず、勉強に関すること、それ以外の日常のこと、どちらでも構いません。特に、自分の努力や小さな成果、そして周りからのサポートに焦点を当てるのがおすすめです。
ステップ2:感謝したことと行動を繋げて書く
感謝の対象を書き出した後、その感謝が「次のどんな行動に繋がるか」を考えて書き加えます。これが「行動促進ツール」としての重要なポイントです。
- 「難しかった問題が解けるようになったことに感謝。この調子で類題にも挑戦してみよう」
- 「集中して30分勉強できたことに感謝。明日はもう5分長く集中してみよう」
- 「苦手な数学の課題を一つ終わらせたことに感謝。次は別の分野の課題に取り掛かろう」
- 「家族が温かいご飯を用意してくれたことに感謝。しっかり食べて、午後からの勉強も頑張ろう」
- 「友達が励ましのメッセージをくれたことに感謝。私も頑張って、良い報告ができるように勉強を進めよう」
- 「参考書の解説が分かりやすかったことに感謝。明日もこの参考書を使って、次の単元を進めよう」
このように、「感謝の理由」の後に、「その感謝をどのように活かすか」「感謝に応えるために何を頑張るか」「その成果を次にどう繋げるか」といった具体的な行動を書き加えるのです。
ステップ3:書いた行動を意識する
感謝の記録に書いた「次の行動」を、勉強計画やToDoリストに反映させたり、目に付く場所にメモしておいたりすることで、意識しやすくなります。毎日の終わりに感謝を記録する際に、翌日の行動目標を一つか二つ書き添えるのも良い方法です。
受験生のリアルな声:感謝の記録で行動が変わった体験談
実際に感謝の記録を勉強に取り入れた受験生は、どのように変化を感じているのでしょうか。
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「毎日、勉強時間や内容に一喜一憂して落ち込んでいました。感謝ノートに『今日はこの問題が解けた』『苦手な単語を10個覚えた』と小さなことでも書くようにしたら、自分は何もできていないわけじゃないんだ、と前向きになれました。『明日も今日と同じ時間、単語練習しよう』と具体的に目標を書くようになって、ダラダラする時間が減った気がします」(高校3年生、Aさん)
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「模試の結果が悪くて、もうダメだと諦めかけました。でも、親が『頑張ったね』と言ってくれたこと、友達が励ましてくれたことに感謝を書いていたら、周りの応援を無駄にしたくない、という気持ちが湧いてきました。ノートに『応援してくれた人に良い結果で応えたいから、今日の夜は過去問を〇ページ解く』と書いたら、自然と机に向かえました。感謝が原動力になるってこういうことなんだ、と実感しました」(高校3年生、Bさん)
これらの体験談からわかるように、感謝の記録は、ネガティブな感情から抜け出し、前向きな気持ちで具体的な行動へと繋がるきっかけを生み出すことができるのです。
続けるためのヒント
感謝の記録を継続するには、無理なく続けることが大切です。 * 完璧を目指さない: 毎日書けなくても大丈夫です。週に数回、あるいは勉強が行き詰まった時に書くだけでも効果はあります。 * スキマ時間を活用: 通学時間や寝る前など、ほんの数分で書くことができます。スマートフォンや簡単なメモ帳でも十分です。 * 形式にこだわらない: きれいに書く必要はありません。殴り書きでも、単語だけでも構いません。
感謝の記録は、あなたのペースで続けてください。
まとめ
受験勉強は、思うようにいかないこと、不安になることも多い道のりです。しかし、感謝の記録を「やる気を行動に変える」ためのツールとして活用することで、日々の努力を肯定的に捉え、次の具体的な一歩を踏み出す力を得ることができます。
今日から、小さな感謝を見つけて、それをあなたの受験勉強という行動に繋げてみませんか。感謝の記録が、あなたの夢を掴むための力強い味方になることを願っています。