日々の勉強を肯定的に捉える。感謝ノートで過程を大切にする方法
受験勉強、本当にお疲れ様です。毎日机に向かう中で、「これで本当に力がついているのかな」「成績がすぐに上がらない」と不安になったり、周りのみんなと比べて焦りを感じたりすることもあるのではないでしょうか。
大学受験という大きな目標に向けて頑張る日々は、時に成果が見えにくく、気持ちが落ち込むこともあります。結果ばかりに目が行きがちですが、実は日々の「過程」こそが、私たちを成長させ、目標達成に導く大切な要素です。
なぜ「過程」を大切にすることが重要なのか
結果を出すことはもちろん大切ですが、結果は常にコントロールできるわけではありません。しかし、日々の勉強時間、取り組む姿勢、新しい知識を学ぼうとする意欲といった「過程」は、自分自身の努力によって作り上げることができます。
過程を大切にすることで、以下のような効果が期待できます。
- 自己肯定感の向上: たとえテストの点数が悪くても、「今日は〇時間勉強できた」「苦手な分野に挑戦した」という事実があれば、自分自身を否定することなく、努力した自分を認めることができます。
- 不安や焦りの軽減: 結果が出ないことに一喜一憂するのではなく、日々の積み重ねに目を向けることで、「自分は着実に進んでいる」という感覚が得られ、漠然とした不安や焦りが和らぎます。
- モチベーションの維持: 小さな一歩や頑張りを認識することで、「やればできる」という自信につながり、継続するエネルギーが生まれます。
感謝の記録が「過程を大切にする」助けになる理由
感謝の記録は、「当たり前だと思っていること」や「見過ごしてしまいがちな小さな出来事」に意識的に目を向け、価値を見出す習慣です。これを勉強の過程に応用することで、日々の努力や成長を「感謝すべきこと」「価値のあること」として捉え直すことができます。
勉強がうまくいかない時でも、「こんな状況でも勉強に取り組めている」「理解しようと頑張っている」という自分自身の努力や、それを支えてくれる環境に感謝することで、ネガティブな気持ちを切り替え、再び前を向く力が生まれます。
感謝の記録で勉強の「過程」を記録する具体的な方法
では、具体的にどのような「過程」に感謝し、記録すれば良いのでしょうか。そして、どのように記録すれば、忙しい受験勉強の合間でも続けやすいのでしょうか。
記録すべき「過程」は、大きな成果である必要はありません。むしろ、普段意識しないような小さなことの方が、発見が多く、効果を感じやすい場合があります。
記録する「過程」の例
- 勉強時間や量:
- 「今日は予定通り〇時間勉強できた」
- 「苦手な参考書を〇ページ進めることができた」
- 取り組んだ内容や質:
- 「難しい問題でも解説を読んで理解できた部分があった」
- 「集中して取り組めた時間があった」
- 「新しい単語を〇個覚えることができた」
- 「授業や講義の内容をしっかり聞き取ることができた」
- 自分自身の姿勢や気持ち:
- 「朝早く起きて勉強を始めることができた」
- 「誘惑に負けず、スマホを見ずに勉強できた」
- 「疲れている中でも諦めずに机に向かった」
- 「分からなくても投げ出さずに考え続けた」
- 周りの支えや環境:
- 「家族が静かな環境を作ってくれた」
- 「友達と励まし合った」
- 「先生が質問に答えてくれた」
- 「美味しいご飯を食べて元気をチャージできた」
これらはあくまで例です。あなた自身が「今日の勉強で頑張ったこと」「良かったこと」「助けられたこと」だと感じたことなら、どんな小さなことでも構いません。
記録するツールとタイミング
特別なノートを用意する必要はありません。手軽さが継続の鍵です。
- スマートフォンのメモアプリ: 勉強の合間や寝る前に、思いついた時にサッと入力できます。箇条書きでOKです。
- 手帳やノートの余白: 勉強記録と一緒に数行書き加える習慣をつけるのも良い方法です。
- 付箋: 勉強机の壁や参考書に貼っておき、後でまとめてノートに書き写すこともできます。
タイミングは、1日の勉強が終わった後や、休憩時間、寝る前など、自分が続けやすい時間を見つけましょう。最初は1日1つでも良いので、短い時間で済ませられるようにハードルを下げることが大切です。
感謝の記録で変わった受験生の体験談
感謝の記録を通じて、日々の勉強の過程を大切にすることで、受験生活を前向きに送ることができたという声は少なくありません。
ある先輩は、模試の成績が思ったように伸びず落ち込んでしまった時期があったそうです。しかし、毎日感謝ノートに「〇時間勉強できた」「苦手な分野に挑戦した」「今日は集中できた時間が長かった」といった日々の努力を記録していたことで、「結果はすぐに出なくても、自分はこれだけ頑張っているんだ」と自信を失わずに済んだと言います。そして、「この努力はきっと無駄にならない」と信じて、再び勉強に取り組むことができたそうです。
また別の先輩は、計画通りに勉強が進まない自分を責めてしまうことが多かったそうですが、感謝ノートに「予定は終わらなかったけど、理解度は深まった」「体調が悪かったけど、少しでも机に向かえた」など、その日の状況でできたことに目を向けて記録するようになったことで、「自分なりにベストを尽くせた」と肯定的に捉えられるようになり、自分を追い詰めなくなったと話していました。
このように、感謝の記録は、結果だけでなく、日々の努力や小さな進歩に光を当て、私たちの中に眠る「頑張る力」を引き出してくれます。
感謝の記録を勉強習慣に取り入れるコツ
感謝の記録を単なる日記で終わらせず、受験勉強のモチベーション維持に繋げるためには、いくつかコツがあります。
- 具体的に書く: 「勉強できた」だけでなく、「〇時間勉強できた」「問題集の〇ページを理解できた」など、具体的に何をしたのかを書くと、後で見返した時に自分の努力を実感しやすくなります。
- 感情を添える: 「これができて嬉しかった」「今日は集中できてスッキリした」など、その時の感情を一緒に記録することで、より記憶に残りやすく、ポジティブな気持ちを追体験できます。
- 定期的に見返す: 落ち込んだ時ややる気が出ない時に、これまでの記録を見返してみましょう。自分がどれだけ頑張ってきたか、どんな小さなことでも積み重ねてきたかを再確認でき、「もう少し頑張ってみよう」という気持ちになれます。
- 完璧を目指さない: 毎日書けなくても、たくさん書けなくても大丈夫です。書ける時に、書ける量だけ続けることが大切です。
まとめ
大学受験という道のりは長く、平坦ではありません。成績に伸び悩んだり、周りと比べて焦ったり、計画通りに進まなかったりと、様々な壁にぶつかることがあるでしょう。
そんな時、感謝の記録を通じて日々の勉強の「過程」に目を向け、自分が頑張ったこと、できるようになったこと、支えられたことに意識的に感謝することは、あなたの中に眠る粘り強さや自己肯定感を引き出し、前に進むための確かな力となります。
結果ばかりに囚われず、あなた自身のペースで、一歩一歩着実に努力を積み重ねている自分を認め、感謝しましょう。その積み重ねこそが、あなたの未来を切り拓く力となるはずです。今日のあなたの頑張りにも、きっと感謝すべき点があるはずです。ぜひ、感謝の記録を始めて、あなた自身の努力と成長を大切にしてください。