受験スランプから抜け出せない?感謝の記録で前に進む方法
受験勉強中の「スランプ」は乗り越えられる
大学受験に向けて日々努力を続けている皆さん、こんにちは。勉強は順調に進んでいますか。
時には「やってもやっても成果が出ない」「集中力が続かない」「何のために勉強しているのか分からなくなる」といった、いわゆる「スランプ」のような状態に陥ることもあるかもしれません。特に、模試の結果が悪かったり、周りの友達が先に進んでいるように感じたりすると、焦りや不安からさらに悪循環に陥ってしまうこともあります。
スランプは、決して特別なことではありません。多くの受験生が経験することです。大切なのは、その状態にどう向き合い、乗り越えていくかです。
この記事では、スランプを感じた時にこそ試していただきたい「感謝の記録」が、どのように皆さんを助け、再び前を向いて進む力になるのかをご紹介します。
なぜ感謝の記録がスランプ脱出に役立つのか
スランプに陥ると、私たちはどうしてもネガティブな側面にばかり目が行きがちです。「これができていない」「あれも終わっていない」「どうせ自分には無理だ」といった思考が頭の中を占めてしまいます。
ここで「感謝の記録」が効果を発揮します。感謝の記録は、意図的にポジティブな側面に目を向ける練習です。
心理学の研究でも、感謝を実践することは、幸福感を高め、ストレスやネガティブな感情を軽減する効果があることが示されています。スランプで心が疲弊している時だからこそ、意識的に「ありがたい」と感じられることを見つけ出す作業が、凝り固まったネガティブな思考パターンを break 壊し、視野を広げるきっかけとなるのです。
具体的には、以下のような心理的な効果が期待できます。
- ネガティブ思考の転換: 「できていないこと」ではなく「できていること」や「恵まれていること」に焦点を当てることで、思考のバランスを取り戻します。
- 自己肯定感の向上: どんなに小さなことでも、自分が努力していることや、周りのサポートがあることに気づくことで、「自分は価値がない」といった否定的な感情を和らげることができます。
- 希望や前向きな気持ちの喚起: 感謝できることを見つける中で、困難な状況の中にも光を見出し、再び頑張ろうという気持ちが湧いてくることがあります。
スランプを感じた時の感謝の記録の具体的なやり方
「スランプで辛いのに、感謝なんて思いつかない」と感じる方もいるかもしれません。大丈夫です。完璧を目指す必要はありません。まずは、ほんの小さなことから始めてみましょう。
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「当たり前」の中に隠れた感謝を見つける:
- 毎日勉強できる環境があること(家、学校、図書館など)。
- 参考書や問題集があること。
- 体調を崩さずに勉強できていること(たとえ少し疲れていても)。
- 食事をとれること、温かい部屋で過ごせること。
- これらは普段意識しないかもしれませんが、すべて当たり前ではない恵みです。
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自分自身に対する感謝:
- たとえ少ししか進んでいなくても、今日の勉強を始めた自分。
- 難しい問題から逃げずに立ち向かおうとした自分。
- 疲れている中で休息をとる選択ができた自分。
- 完璧ではない自分自身を受け入れること、労うことも、感謝の一つです。
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人への感謝:
- 質問に答えてくれた先生や友人。
- 応援してくれる家族。
- 一緒に頑張っている(または頑張っていた)友達の存在。
- 直接感謝を伝えるのが難しければ、心の中で思うだけでも効果があります。
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記録の仕方:
- 短時間で手軽に: スマホのメモアプリ、ノートの隅、パソコンのテキストファイルなど、すぐにアクセスできる場所に記録しましょう。
- 量は少なくてもOK: 1日に1つでも、3つでも、書きたい数だけ書きます。「〇〇に感謝」「〇〇がありがたい」といった短いフレーズで十分です。
- 時間帯を決める: 夜寝る前や、勉強の休憩時間など、習慣化しやすい時間帯を決めるのがおすすめです。スランプで心がざわつく時に、あえて立ち止まって書いてみるのも良いでしょう。
体験談:感謝の記録でスランプを乗り越えた先輩たちの声
実際に感謝の記録を実践していた先輩たちは、スランプの時期にどのように感じ、乗り越えていったのでしょうか。いくつかの体験談をご紹介します。
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Aさん(現大学1年生): 私は夏休み明けに成績が伸び悩み、完全にスランプに陥りました。周りは伸びているのに、自分だけ置いていかれているような気がして、勉強する気力がなくなりました。友達に勧められて感謝ノートを始めてみましたが、最初は正直「こんなことして何になるの」と思っていました。でも、毎日寝る前に「今日食べた夕食が美味しかった」「少しだけ難しい問題が解けた」「家族が頑張れって言ってくれた」など、本当に小さなことを書き出すようにしたら、少しずつ気持ちが軽くなっていきました。特に「こんなダメダメな自分でも、応援してくれる人がいるんだ」と感じられたことが大きかったです。劇的に成績が伸びたわけではありませんが、感謝ノートを書き続けることで、心が折れずに最後まで勉強を続けることができました。
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Bさん(現大学2年生): 私は得意だった科目の模試で思ったより点数が取れず、自信を失ってしまいました。それからその科目を勉強するのが怖くなり、手につかなくなってしまいました。スランプだと気づいた時には、すでにかなり時間が経っていました。以前から感謝の記録をつけていたのですが、その時は「感謝できることなんて何もない」という気持ちでした。でも、とにかく「参考書があること」「まだ勉強できる時間があること」など、形式的にでも書き続けてみました。ある日、「この参考書を作ってくれた人がいるんだ」「この問題を作った人がいるんだ」と思ったら、少し冷静になれて、再び向き合ってみようという気持ちになれたんです。感謝の記録は、直接的な解決策にはならないかもしれないけれど、立ち止まった時に別の視点を与えてくれるツールだと感じました。
これらの体験談からも分かるように、感謝の記録はスランプを魔法のように解消するものではありません。しかし、ネガティブな感情に囚われず、状況を少しでも前向きに捉え直し、再び勉強に向かうための心のエネルギーを生み出す手助けとなるのです。
感謝の記録を続けることで得られる長期的な力
スランプを乗り越えるためだけでなく、感謝の記録を習慣にすることは、受験勉強全体を通じて皆さんを支える力となります。
- レジリエンス(精神的回復力)の向上: 日頃から感謝の習慣がある人は、困難な状況に直面しても、立ち直る力が強い傾向があります。
- ポジティブな人間関係の構築: 周囲への感謝の気持ちを持つことは、人との繋がりを大切にする意識を高め、精神的な支えを得やすくなります。
- 目標達成への意識: 感謝の記録は、自分が「持っているもの」「できていること」に気づかせ、その状態を維持・発展させたいという意欲に繋がることがあります。
感謝の記録は、特別なスキルや時間、お金が必要なものではありません。今日から、すぐにでも始められます。スランプを感じている方も、そうでない方も、ぜひ日々の勉強生活に感謝の記録を取り入れてみてください。きっと、皆さんの心の大きな支えとなり、目標達成に向けた一歩を踏み出す力となるはずです。